ホテルデ・サン・ペール が サン=ジェルマン=デ=プレ地区、ドラクロワのフレスコ画などの美術作品を有したフランス古典様式の傑作サン=シュルピス教会をご紹介します
アンヌ・ドートリッシュが中世の伝統的な建築様式を残したサン=シュルピス教会の再建築に礎石を置いたのは1646年のことでした。しかしながら教会は大金持ちの信者をはじめとするフォーブール・サン=ジェルマンの多くの住人を受けいることができ、ノートルダム大聖堂とほぼ同様の壮大な広さから近代建造物だと区別されました。
教会の名品の一つは間違いなくパリの子午線または日時計、グノモンでしょう。これは太陽の位置しかも一年の時期までを正確な方法で明確に表示することができる測定装置です。床の上にはこの地の子午線を表す一本のラインを見つけることができます。毎日正午にステンドグラスにある穴を通る太陽光よって区切られます。季節ごとの太陽の高さによって光はラインの別々の場所を区切ります。
サン=シュルピス教会はプレヴォ神父の作品、『マノン・レスコー』をはじめとする文学作品の中で繰り返し取り上げられた場所です。そして『ダ・ヴィンチ・コード』のストーリーが展開する場でもあります。またバルザックの『娼婦の栄光と悲惨』中でもその名は引き合いに出されています。サン=シュルピュス教会界隈周辺で多く売られていた典礼品を参照にしてサン=シュルピュス様式を語るのです。この様式は聖人像のような崇拝品を示す「悪趣味な祭具」という呼称を与えました。
サン=シュルピス教会には数多くの宗教美術の傑作品が保存されています。サン=シュルピスの礼拝堂は19世紀にドラクロワによって装飾されました。『天使とヤコブの闘い』、『悪魔を撃つ大天使ミカエル』、神に対する人間のむなしい反逆を描いた『神殿を追われるヘリオドロス』など絵画の巨匠の3つのフレスコ画が礼拝堂を飾ります。オオジャコ貝を使用した2つの聖水盤は彫刻家ピガールの作品です。ロカイユ装飾の流れから着想を得たミッシェル=アンジュ・スロドツはランゲ・ド・セルジー司祭のために堂々たる墓を作りました。